宗教について 〜 人の生と死を考える 注97'

公開: 2023年6月10日

更新: 2023年6月10日

注97'. 加点法と減点法

加点法とは、テストの問題に対する解答者の解答の一部、または全体が正しいと判断されるとき、予め定められている点数を、総合得点に加えてゆく方法です。この場合、解答者は、自分の解答の一部、または全体が誤っているかどうかを心配せずに、解答を書くことができます。記入した解答が間違っていても、それによって減点されることがないからです。

加点法は、日本社会の教育現場では、教育達成度の評価のために、利用されている一般的な方法です。特に、数多くの人々の達成度を評価する方法としては、評価が簡単で、効率的な方法です。しかし、その反面、問いに対する解答が分からない人でも、選択式の試験問題であれば、被評価者が正しい解答を選んだかどうかを確認するだけなため、解答者が本当に正しい解答を知っているわけでなく、偶然に正しい解答を選んだ場合にも、本当に正しい解答を知っている人と同じ評価になることがあります。

米国社会の教育現場では、この問題を解決するため、正しい解答を知らないにも関わらず、デタラメに解答を選択して、その解答が正しくない場合には、正しい解答を選んだ場合に得られる得点よりも、減点される値の方が大きくなるように設定して、解答者が自信のない解答に、当てずっぽうで解答を選択しないようにする、減点法を利用する例は、珍しくありません。

さらに、米国の教育現場では、択一式の解答ではなく、正しい答えがいくつあるかが分からない状況で、正しい答えの全てを選択できなければ、正解とはしない方法も使われる例もあります。

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